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こどもの忘れ物から学んだこと

 みなさんは、お子様が学校から「忘れ物をしたから持ってきて」と電話を受けたらどうしますか?
おそらく多くの方は、「持っていかない」だと思います。 理由としては、「甘やかさない」「自分で忘れたのだから仕方がない」「忘れ物をした時の対処も身に付けるべき」等々、基本的には「子供の為に持っていかない」という理由だと思います。
 
 私もその基本的な考えは正しいと思います。 ただ、なかなか理屈だけでうまくいかないこともあり、今日はその事をお伝えしたいと思います。

 長女は、1年生の頃から忘れ物をすると必ず学校から電話をしてきました。筆箱から資料、道具類など様々です。 まず、低学年の頃は電話口の彼女の様子は「パニック」です。 「どうしよう、どうしよう」という気持ちが話し方や息遣いで分かります。 こちらも、「持っていかない」を基本にしたいし、おそらく先生としても「持ってこなくていい」という考えが基本だと思います。しかし、結局持っていくことになるのが長女の場合です。

 何故? 一つは、彼女のパニック状態の電話です。 自分の言いたいことだけを一方的にとりあえず電話が切れるまでに話さなければという感じで、こちらの「無理」という言葉など聞こえていないのです。 もし、持っていかなかったら? おそらく、なんとか一日は終わるでしょう。 でも、彼女にどのような影響があるのか? 非常に被害的な捉え方をするだろうと思いました。「持ってきてくれなかった」と。 「忘れた自分が悪いのだ」という考えには決して辿りつかないと思いました。
たとえ、家に帰ってから説明をしても、はたして彼女が納得するのかというと難しいと思います。それが、長女だったからです。 

 さあ、持っていく私自身悩みました。「持って行く」=「甘やかし」 「持って行く」=「忘れ物を気にしない」になるのでは。 おそらく一般的な考えではそうなってしまいます。 それでも、持っていったのは、やはり相手が長女だったからにほかなりません。 彼女の「何かが違う」と感じていた個性や性格を見て、他の子と同じように対応をすることも難しかったのです。 でも、確信があったわけではありません。 自分の対応が間違っているだろうとも思っていました。

 長女に声かけは続けていましたし、忘れ物をしたらどうするべきかも伝え続けました。 友達に借りる、先生に伝えるなど、例えその場で注意を受けてもそれは受け止めることだと。 また、私自身子供の頃は忘れ物はしたことがなんどもあるという事実を伝え、私は母が働いていたので持ってきてもらうことは出来なかったなど伝えました。 

 この忘れ物のことは5年生になった今も続いています。とりあえず電話がきます。そして、持ってきてという一方的な話だけして切ってしまうのです。 ただ、5年生になり彼女の学校に対する意識が変わってきたということを色々な機会にお話しましたが、準備を前日に自分で責任を持ってするようになり、持ち物への意識もぐっと高まり忘れ物は減りました。 そして、電話の様子はそれほど違いはありませんが、私が「持っていかない」事もある状態を時々作り、また私に仕事があると無理だということは本人も理解できるようになっているので、電話口では「持ってきて、じゃあね」で切ってしまいますが、私が届けないままでもなんとか自分で忘れ物をしてしまった時の対応が出来るようになってきました。

 5年生になり、やはりいままで頭で分かっていても心が付いて行かなかった部分が、頭の理解度に追いついて、コントロール出来るようになってきたのです。 また、いきなり突き放さず少しずつ本人に伝えながら長い時間を掛けて「忘れ物」に向き合ってきたので、彼女が母親から「見放された」といったような被害感情を持つこともなく理解できるレベルにようやく達したわけです。

 例えば、二女は全く違います。1年生の頃から忘れ物をしても電話をしてくることはありません。なんとか自分で「ごまかして」一日を過ごしています。また、実際低学年の忘れ物で先生がものすごくきびしく叱責するようなことはなく、それを本人も分かっていて先生に正直に伝えたり、友達から借りたり、最悪諦めるという選択肢を沢山持てているのです。 ですから、私も二女の忘れ物は気がついても持っていきません。 二女の学校のほうが近いので、持って行こうと思えばすぐですが、「大丈夫かな」とこちらも思ってしまうのです。(お弁当とかは別ですが) 

 これだけ、姉妹でも対応が違ってしまいます。 不思議ですよね。 ですから、一般的な理屈や道理はあるのですが、やはり個々に違う対応というのが時には必要になり、子どもの場合は長い目で見ることが大事でまた親も言い訳としてそれを使うのではなく、自分がしていることを見直しながら確認しながら行っていかないといけないと思います。 

 でも、難しい! あ、でも今日は二女の忘れ物を下駄箱に入れてきました。 時々「私もちゃんと気にしてくれてる」という実感ももってもらわないと、卑屈になられても困るので。 一応、考えて持っていったつもりです。 はたして、よい結果になるか・・・下校まで気がつかない気もしてますが・・。 まあ、それでも「持ってきてくれたんだ」と感じてくれれば。  
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by kidszone_bunkyo | 2010-11-11 10:24 | 運営ダイアリ

東京都文京区にある小学生までの子供たちが学習するスペース。英語、国語算数、自習


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